2021.01.12

妊娠糖尿病とは|妊娠糖尿病の症状から検査方法・治療方法・予防方法まで詳しく解説

妊婦特有の病気、「妊娠糖尿病」をご存知ですか。妊娠糖尿病は妊娠をすると、誰でも発症するリスクのある病気です。妊娠糖尿病を発症してしまうとどうなるのか、検査や治療・予防はどのように行えば良いのか、妊娠糖尿病について詳しく紹介します。

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病とは妊娠中に見られる糖代謝異常のことです。糖尿病という名前がついていますが一般的なと糖尿病とは別物で、糖尿病よりは軽度で糖代謝異常はあるものの糖尿病には至らない状態となっています。妊娠糖尿病は妊娠をきっかけに発症するものであり、出産を終えると血糖値は正常に戻るケースが多くなっています。ただし、出産後も糖代謝異常が続き糖尿病を発症してしまうこともあるので、出産を終えても安心せずしっかり医師に相談するようにしてください。

妊娠糖尿病はなぜ起こる

妊娠糖尿病はその名の通り妊娠をきっかけに起こる病気ですが、なぜ妊娠すると血糖値が上がりやすくなってしまうのでしょうか。通常、血糖値はインスリンと呼ばれるホルモンによって、正常に保たれています。しかし、妊娠すると胎盤からインスリンの働きを抑制するホルモンが分泌されてしまうため、インスリンが効きにくくなり血糖値が上がりやすくなってしまうのです。その結果、妊娠糖尿病を発症してしまうことがあります。

妊娠糖尿病にかかりやすい人とは

妊娠糖尿病は誰でもかかる可能性のある病気です。しかし、妊娠前から肥満気味であった方や、35歳以上で妊娠した方、過去に4000g以上の赤ちゃんを出産した経験がある方、家族の中に糖尿病を発症した人がいる方は特に妊娠糖尿病を発症しやすくなっています。自分では防ぎようのない要因もありますが、肥満予防など日頃からしっかり健康管理を行うことで発症のリスクを抑えられるものもあります。妊娠糖尿病を発症しないために、日々の生活習慣には気をつけるようにしましょう。

妊娠糖尿病の検査方法

妊娠糖尿病の検査は全ての妊婦を対象に、妊婦健診で必ず実施されます。検査は妊娠初期と妊娠中期の2回実施され、妊娠初期は随時血糖検査、妊娠中期には50gGCT(ブドウ糖負荷検査)を実施するケースが多くなっています。妊娠してから時間が経つにつれてインスリンの働きが抑制され血糖値が上がりやすくなるため、妊娠初期だけでなく妊娠中期にも検査を受ける必要があります。

随時血糖検査とは

随時血糖検査とは採決により血糖値を測定する方法で、食事した時間にかかわらず検査が行われます。血糖値が100mg/dl以上となった場合(95mg/dl以上の場合もあります)は、妊娠糖尿病の可能性があるためさらに詳しく検査を行うことになります。

50gGCT(ブドウ糖負荷検査)とは

50gGCT(ブドウ糖負荷検査)は食事時間に関係なく50gのブドウ糖を飲み、1時間後に採血を行い血糖値を検査する方法です。血糖値が140mg/dl以上となった場合は、妊娠糖尿病の可能性があるためさらに詳しく検査を行うことになります。

75gブドウ糖負荷試験とは

75gブドウ糖負荷試験は初期の検査ににおいて、さらに精密な検査が必要と判定された人が受ける検査です。75gブドウ糖負荷試験は、朝食を抜いた状態で検査を受けなければいけません。まず始めに採血を行なってから75gブドウ糖を飲み、1時間と2時間後にも採血を行い血糖値を測定する方法です。空腹時100mg/dl以上、1時間の採血では180mg/dl以上、2時間の採血では値150mg/dl以上が基準値となっており、診断結果を基に医師が妊娠糖尿病の判定を行います。

妊娠糖尿病治療の第一歩は食事療法から

妊娠糖尿病と診断された場合は、早期に治療を行う必要があります。様々な治療方法がありますが、食事療法から治療を始めるのが一般的です。食事療法とはどのような治療法なのか、詳しく見ていきましょう。

食事療法は栄養のバランスを整えるのが基本

妊娠糖尿病は基本的には、食事療法で治療を行っていきます。食事療法ではバランスの良い食事をとり、血糖値を正常にコントロールしていきます。妊婦の場合はしっかり食事をとり、お腹の中にいる赤ちゃんに十分に栄養を送らなければいけません。そのため、単純に食事量を減らしてしまうと必要な栄養が行き届かなくなる可能性があるので、食事量を減らすのではなく食事のバランスを整えていくことが大切なのです。

一日に摂取可能なカロリーはどれぐらい?

赤ちゃんへの栄養補給が必要な分、妊娠糖尿病の治療において目安となる摂取カロリーは一般的な糖尿病の目標数値よりも高めに設定されるケースが多くなっています。目安となる摂取カロリーは標準体重(身長m×身長m×22)×30kcalに、妊娠週期に合わせた付加量を足した数字となります。付加量は妊娠週期に合わせて、次のように設定されています。

妊娠初期+50kcal

妊娠中期+250kcal

妊娠後期+450kcal

一日3食で効果が出ないときは分割食を実践

食事療法では、1日3食バランスの良い食事をとるのが基本です。ただし、1日3食の食事で効果がない場合は、分割食を実践していきます。分割食とは食事を小分けにして食べる方法で、妊娠糖尿病の治療では6回に分けて一日の食事をとっていきます。食事の回数が6回に増える分、一回の食事量は少量になります。食事は空腹の状態で食べてしまうと、血糖値が急激に上がりやすくなっています。そのため、食事回数を増やすことで空腹の時間が少なくなり、血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

食事療法で効果がない場合はインスリン療法を実践

食事療法で効果がない場合は、インスリン療法も行っていきます。インスリン療法とはインスリン注射を打ち、血糖値が正常になるように調整していく方法です。注射によりインスリンを注入することで、妊娠により働きが抑制されたインスリンの働きを補っていきます。インスリンは飲み薬のように胎盤を通じて赤ちゃんに届くことはないので、安全に血糖値の改善を行っていくことができます。

出産後の注意点

出産を終えたら、妊娠糖尿病が治っているか医師に診てもらいましょう。妊娠糖尿病が治っていても、欠かさず検診を受けることも忘れないでください。一度妊娠糖尿病を発症してしまうと、妊娠糖尿病を発症していない人に比べて高い確率で糖尿病を発症しやすくなっています。また、年齢を重ねるほど糖尿病発症のリスクが高くなっているので、一度の検診で安心せずに定期的に検診を受けることが大切です。また、検診を受けるだけでなく糖尿病にかからないように、日々の食事や健康管理もしっかり行うようにしてください。

妊娠糖尿病を予防するには

妊娠糖尿病を予防するために、日頃から適正な運動を行い食事にも気をつけていきましょう。食事は1日3食、主食・主菜・副菜の揃ったバランスのとれた食事を摂るようにしましょう。また、食べる順番にも気をつけてください。炭水化物を最初に食べてしまうと血糖値が急激に上がりやすいため、炭水化物は最後に食べるようにしましょう。最初に野菜、次に汁物や肉や魚、そして主菜を食べてから最後に炭水化物をとりましょう。食べるときはゆっくり噛んで食べることも大切です。しっかり噛んで食べることで、満腹中枢が刺激され食べ過ぎを防止することができます。食事に気をつけることももちろん大事ですが、日頃から適度に運動を行うことも大切です。ウォーキングなど、無理のない範囲で体を動かすようにしましょう。

まとめ

妊娠すると血糖値の調節を行うインスリンが効きにくくなってしまうため、妊娠糖尿病を発症することがあります。妊娠糖尿病は出産を終えると治るケースが多くなっていますが、一度妊娠糖尿病になると糖尿病を発症するリスクが高まってしまうので注意が必要です。日頃から食事に気をつけるとともに、適度な運動を行い妊娠糖尿病の予防に努めましょう。

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